以前も書きましたが、河上リサさんのYouTubeに出演した際に触れた通り、私の場合は身内にだけは反対されています。
現状では、私にとって1番の足枷であり、私が落ち込んだり悲しくなったりする理由はだいたいこれです。
元々私は両親の事を凄く尊敬しているし、両親は私の事を自慢の息子として育ててくれたことも知っています。
だから父が亡くなってしまった事も、私が遅まきながら我慢をやめて歩き出した要因の一つではあるんですが…
母はやっぱり私のトランスには反対で、ただ反対するだけでなく、毎回のように折りに触れ「気持ち悪い」「やめちまえ」「おかしくなった」等の言葉で私をなじります。
揉めるのは嫌なので、昔は両親が亡くなってしまうまでは、両親の中の私を逸脱しないでいるつもりでした。
だけれど、正直なところ母が亡くなってしまってからだと、私の方が先に亡くなってしまう可能性がある事を考えてしまったんですよね。
父が亡くなってしまった事や、covidで亡くなって行く方々を見て、現実的に自分の死を意識することで、いたたまれなくなったのです。
だから、中性で我慢して生きてきたのに、母に反対される事をわかっていても、時間の積み重ねで段々と慣れてもらい、段々と納得してもらえるようにしようと決めて、歩み出したわけです。
母は中性的な私の事は嫌いでは無い様子で、母の服や帽子で私に着られそうなものをくれたりしていたので、父が亡くなってしまったことで、少しハードルが下がったと思ってしまったんですよね…🤔
いざ、歩み出してみると、友人、就業等の生活に関しては、私は周囲に大変恵まれていて、拒絶されることなく順調に環境を整備してきたと思います。
ですが…やっぱり母だけはどうしても上手くいかなくて、前述のような扱いを今でもされています。
でも、母は高齢だし、1番近くに住んでいて子供もいない私は、どんなになじられても、やはり実家に顔を出さない等という選択肢は無く…
毎回母に嫌な思いをさせて、私自身も悲しい思いをすることになります😢
先日コロナに罹った時も、やっとコロナから仕事復帰するという日、身体も弱っていてシンドかったところに、朝から電話があり
「兄弟も孫達もお前のことを気持ち悪いと言っているんだ」
と伝えられ、わざわざ電話で朝からそんな事を言う??病み上がりに??よっぽど私が嫌なんだな…
と泣きながら仕事復帰の初日に向かう羽目になりました。
兄はともかく、いつも「○○ちゃん」「○○おばちゃん」と、笑顔で呼んでくれる孫達(姪達)も気持ち悪いと言っているというのが私にはとてもショックで…
「そうですか…皆にすみませんと謝っておいて下さい。なるべく顔を合わせないようにしますから…」
とだけ伝えて、電話を切ってから号泣しました。
多分辛くて声が震えていたと思います。
あとは母だけだと思っていたけど、本当は姪達も私が迷惑だったのか。
と思って、とても苦しくて悲しかったんです。
同時に、上手くいっているように見えるけど、本当は友人や職場の方々にもそう思われているんじゃないか?と、とても不安になったんですよね。
私はね、本当に自分に自信がないの。
やっぱり歩み出しが遅い事を、最初から自分でも凄く不安に思っていたので、色々な事を飲み込む覚悟を持って歩み出したつもりです。
幸いな事に私は、母以外にヘイトされた経験も無く進んできているので、そのせいでまだまだ感覚が甘いのかも知れません。
それでもふと、理由もなく大きな不安感に襲われる事は今までも時々あったんです。
そこに今回の母の電話で、更に打ちのめされた感じでした。
私は背が小さいわけでも無いし、丸顔でもないし、顔のパーツはしっかりしてしまっているし、歳はとっているし、可愛らしくなれる有利な要素が0な事は自分でよくわかっています。
でも、自分なりに素敵な女性でいられるように、社会に溶け込めるように、受け入れてもらえるようにと、少しづつ努力してきてはいます。
その結果で今の生活があると思うようにして、引き続き頑張るモチベーションを持つ事にして、普段は幸せな日常を過ごせているんですけど…
今回みたいに打ちのめされて考えてしまうと、周囲には受け入れてもらえているという、その土台が揺らいでしまって、本当に凹みました。
そのまま仕事に行くしか無かったので、この日は涙を拭きながら仕事場に行ったのですが、私がカムアウトしている看護師長さんが、私の様子を見て凄く心配してくれたんです。
オブラートに包んで母になじられた事を打ち明けると、とても憤慨してくれて慰めてくれたので、少し救われました。
その後、休日に予定していたベルばら展を、予定通り見に行って気分転換して、少し救われました。
その後、六本木のイルミネーションを見て癒やされて、少し救われました。
そして仲の良い方に沢山肯定してもらえて、少し救われました。
翌日は仕事に忙殺されることで気を紛らして、少し救われました。
更にカムアウトしていない仕事場の方々の、いつもと変わらない様子でコミュニケーションしてくれる事に安堵して少し救われました。
ここまでで、やっと半分くらい自身を取り戻す事が出来た感じ。
それでもまだまだ弱々な状態の中、また実家に行かなければならないので、凄く憂鬱な気持ちになっていました。
お金を持って行かなければならない事情がありまして、まぁあまり先延ばしするわけにもいかなくて、また実家に行って母と顔を合わせなければならないのか…
と、とても憂鬱な気持ちになっていた私は、なじられるのが嫌で、少しでも母の嫌悪の要素を減らそうとノーメイクで行く事にしました。
仕事上がりにメイクオフして、嫌嫌ながら実家に行ってみると、偶然母の古い友人が遊びに来ていて、私も挨拶しなければならない状況に。
というのは、この方は高校生くらいの頃の私を知っている方だったからです。
呼鈴を押して嫌な気持ちで玄関に向かい
○「こんばんは~ご無沙汰しております。」と挨拶しながら玄関に入ると、母と母の友人が玄関に出てきました。
私を見た友人の方は
☆「あら、○○さんのお嫁さん?いやだ〜綺麗なお嬢さんもらったわね」
と言ったので、母はちょっとバツが悪そうに
●「感じが違うけどこの子3男本人なのよ」
と答えていました。
☆「え!?本人?本当に?
言われてもお嫁さんにしか見えないわ…
凄くガッチリしてて精悍なイメージだったから…
あらそう!何回見てもお嫁さんにしか見えないわね…あっ!ごめんね。」
●「全くお恥ずかしいですが、今この子こんな感じで…」
☆「良いじゃない?何度見てもお嫁さんにみえるけど!でも凄く素敵じゃない?私は良いと思うよ!」
○「ありがとうございます。イメージ違ってすみません。」
私は努めて笑顔で、お礼を言って帰りました。
また母に迷惑に思われたかな…
と更に憂鬱になりながらも、渡すものを渡して、早々に実家を後にすることに。
すると玄関の外まで母が私を見送りについてきました。
近づいてきたので、またなじられるのかと身構えると、耳元で
●「なんか元気ないね。元気出して、しっかりやんなよ」
というので、思わず
○「電話で言ったように、お母さんや姪達、皆が気持ち悪いと思うなら、なるべく顔を合わせないようにします。
思うのは自由ですけど、私だって気持ち悪がられるのは元気がなくなるし、申し訳なくなるんですよ。だから、お願いだからあまり酷く言わないで下さい。」と泣きそうになりながら伝えました。
すると母は暫し固まったあと
●「今日くらいなら、別に気持ち悪いと思わないよ…
だから…身体壊さないようにしっかりやんな。」と。
○「そうなんですか?いつもとあんまり変わんないですけど…まぁ身体に気をつけてやります。」
と言って、私はなんとかやり過ごせたつもりで、すごすごと帰りました。
家に帰って遅い夕飯の支度をしながら、暫くゲンナリしていると、突然携帯が鳴りました。
着信は母からです。
またなじられるのか…と、辛くて一度無視したのですが、また再度かかってくるので、緊急かもしれないから、しょうがなく携帯を手に取ります。
母●「私だけど、あのさ」
私○「なんでしょう?」
●「ちょっと嘘ついちゃったから…ごめんよ。」
○「何が?」
●「ちょっと代わるから」
姪♢「○○ちゃん?」
姪っ子です。
○「そうだよ?」
♢「あのね、私○○ちゃん気持ち悪いなんて一言も言ってないよ!なのに、おばあちゃんが嘘ついたみたいだから、ちゃんと○○ちゃんに電話してって言ったの」
○「本当?!わざわざありがとう♢♢ちゃん」
♢「うん、おばあちゃんが嘘ついちゃって、○○ちゃん元気なくなったって、おばあちゃんが私に言ったから、そんなの駄目だよって言ったの。○○ちゃん全然気持ち悪くなんかないよ!優しいし綺麗だよ!じゃあ、おばあちゃんに代わるね!」
○「ありがとう…」
●「ちょっとお化粧したりするお前の変化に頭にきてたから…嘘ついちゃった。ごめんよ。」
○「お母さんが嫌なのは理解してますから。
姪達が嫌じゃないなら良かったです。」
●「あんまりバッチリ化粧されるとどうかと思うけど…まぁ今日くらいなら…本当は私も気持ち悪いとは思ってないよ。それだけ。」
○「はい。わざわざありがとう。」
●「嘘ついてごめんね。じゃね!」
プツン………
こんな電話でした。
母の理解は得られたわけではないけれど、取り敢えず私のHPは、かなり回復する出来事でした。
まぁ私のHP減らしたのは母なんですけどね笑
ゆっくりだけど、母との関係も諦めずに頑張ります🤗