雨桐悠生 雨さんの軌跡 (女性として生きる事を選択した人の奇跡)

半世紀過ぎてからGIDでMTFだと診断された人です。化粧品のアンバサダーモデルもやってたりします(*´∀`*)

MTF日記(11回目)交友関係の広がり

2021年7月のお話

この月の終わり頃に、私の交友関係に新たな人達が増えていきました。

ちょっと珍しい形で、私の世界が広がったのかもしれないので恥ずかしいんですが、経緯を書いてみます。

 

実はこの頃まで、いくらメイクして買い物したり、ご飯を食べにいったりして外出していても、ずっと毎回独りだったわけです。

 

よく考えると、かなり寂しい休日の過ごし方ですよね…笑

 

カミングアウトしていないので、親族に会うときは勿論、お友達や同僚と会う時も男装?して出かけていました。

 

独りの時間が取れれば、すぐにメイクし始める!みたいな暮しです。

 

前回まで書いたようにメイク頻度があがったので、所謂女装、crossdressという時間が日常的に増えていったんです。

 

covid-19の流行で、基本的に人と会わなくなったことが、私の独りの時間を増やすことになり、メイク頻度が上がっていったような感じ。

 

まあ、職場での自粛生活の通達は、ダイヤモンドプリンセスの時から出ていて、仕事柄最前線にいるのでリスクは高いのですが、そこは職業意識として、職員全員が絶対にかからないように、少なくとも絶対に第一号にはならないという思いで暮らしていました。

 

だから会食とかもなかなか出来ないし、自然に独りの時間が増え、メイクに費やす時間が増えるといった構図です。

 

そんなわけで、1年半あまり外出はず〜っと独りなのが寂しくて、何とか女性の形をしたままで、会食はともかく、お話が出来るお友達が欲しいな…

と強く思うようになっていました。

 

職場の同僚には、女子力高い男性として扱われていたのですが、カミングアウトしたわけではないし、軽々に一緒に遊びに行くことも出来ません。

 

1番仲の良かった薬剤師の子が、わりとコスプレとかする子で、その子とは偶にでかけてはいましたが…

 

まぁ、コスプレの延長みたいな感じで受け入れてくれていたので、私の性別違和みたいな話には触れないで、避けていました。

 

まぁ話したら受け入れてくれて、そのまま変わらず仲良くしてくれたでしょうが、当時はハッキリとは言えませんでした。

 

自分に確信が持てなかったから。

 

だってね、元々自分自身は女性になれるなんて露程も考え無かったんですよ…

考えてられるような環境で育って来なかったし、昔は正直、今のような社会環境ではなかったし、私は基本的に優等生で生きてきましたから…

 

だから時代か変化してきているのは感じていても、若い頃に踏み出さなかった私には、女性になるなんてもう無理な話だと、そんなことはもう出来ないんだよって、自分に言い聞かせて生きてきたのです。

 

だからせめて、中性でいる事を標榜して、頑張ってきたわけです。

時代と、家庭環境と、過ぎていく時間の中で、私は色々な事を諦めてしまったけれど…(´-﹏-`;)

それでも私自身の心のバランスを何とか保てるように、我慢出来るように中性でいようとしてきたのです。

 

ただね、客観的な診察を受けたわけでもないので、私の心は女性であるとか、そういう事に関しては、正直自分に確信は持てなかったんですよね。

 

だってね、性格もあったとはいえ、全てを放り出して、踏み出してはいなかったわけですから…

そんな勢いだけの行動はとれなくて、自分も両親も騙し騙しして暮らしていたのですから(¯―¯٥)

 

性別違和に関しては、自分では間違いないと思っていても、思い込みだったりする可能性も否定出来ないと思っていました。

独りよがりなんじゃないかって。

 

私はわりとビビりで、自分自身を含めてあらゆる事を疑って、論理的に考え直す癖があります。

そこには必ず他者からの客観的な評価やデータが必要なわけで…

 

だからね、大丈夫そうでも、ハッキリとカミングアウトは出来なかったんです。

本当は違うかもしれないのだから…

 

 

で、メイク頻度が増えて寂しくなった私は、ネットの世界で話し相手を検索して見ようかな〜と思いはじめます。

TwitterInstagramでは、少しですが理解者がいましたからね(^_^;)

 

あ、でもね、検索してみようと思ったのは7月の終わりのことなんです。

実はこの7月の前半は、親族の認知症による介護問題で、また大きな事件があって、再度東北に2週間程出かけていたんです。

 

だから前半は殆どメイク出来なかったんです😣

 

で、戻って落ち着いてから、月の終わり頃に

 

初めて調べてみた検索ワードはこんな感じ。

 

【神奈川】【女装】

 

出てきたのはカナジョという掲示板サイトでした。

(かなり老舗のサイトのようです。)

ここで近場の友人を探してみようかな〜っと思い、サイトの上の方にあった近場のスレッドに書き込みしてみました。

 

初心者女装、お散歩

 

みたいな属性で笑

 

で、書き込みした公園に行ってみたんです。

当時はね、私は正直ハッテン場って言うのも、何だか知らなかったんですよね🤣

 

行ってみたら、たまたまその日5人くらいの方とお会い出来て、しかも皆さん優しい方々で、私はお話だけなのに、快くお話してくれたんです。

 

女性の私をそのまま受け入れてお話してくれる人がいる。

私と方向性は違っても、女性の格好を好んで着る人がいる。

これだけでも私にとっては、とても特別な事で、とても開放的な気分で、嬉しかったのを覚えています。


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多分こんな感じで行ったと思います。

ちょっと中性的でしょ?笑

 

当時の私はこんな感じが多かったですね😅

 

本当にこのままの私を受け入れてくれたのが、凄く嬉しくて、会った方々と連絡先交換したりしました🤗

私がTwitterとかInstagramをしていると話したら。やっている人がいなかったんですが、TsLoveというのに招待していただきました。

 

Tsloveというサイトは、かなり古いサイトだとの事で、招待制のサイトで、マイノリティの方が集まっているような所だとの事。

 

閉鎖性が高いのかな〜と思い、登録して日記を書いていたら、遠隔地のmtfさんや女装さん、AGの方等のお友達が出来るようになりました。

 

中には私と似たタイプ(GIDだったり、トランスされた方だったり)の方もいて、とても心強く感じたのを覚えてます。

 

ジェンダーのグラデーションの中で、自分と近い位置にいる方と知り合うってあまりない事ですからね☺️

 

最初に見つけたカナジョというサイト自体は、所謂ハッテン系の掲示板で、私向きでは無い事が後からわかったのですが…

 

でもね、最初に会った方々がとても良い人達で、未だにハッテン等に巻き込まれた経験はありません。

しかも、こちらで招待していただいたおかげで、TsLove経由でリアルにお友達が出来たりして、とても世界が広がったんです。

 

なので、今でも私はカナジョにはとても感謝していて、写真掲示板は残して、時々更新するようにしています。

 

そんなわけで、7月の終わりあたりから、急激に女性でいられるお友達が増えてきた事で、ちょっとジェンダーに関する知識も意識も増えていきました。

 

それに伴い、今まで避けてきた自身の性自認にも、向き合うようになったんです。

 

因みに当時の仕事時の感じはこんなんでした。


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よく患者さんやご家族に「あんたどっち?」とか「お姉さん」「看護婦さん」って言われる事もあるようになってきてました。

 

昨年の夏くらいになると、今と雰囲気はかなり近いかと思います😅

7月の末には、調子に乗って、生まれて初めて(当たり前ですが🤣)ビキニを着て海に行ってきたりもして笑

 

少し載せておきます😇


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そんなこんなで7月は終わり。

 

翌月の8月から色々と私の環境を変える程の出来事が起こり始めます。

 

そのお話は次回にします。