雨桐悠生 雨さんの軌跡 (女性として生きる事を選択した人の奇跡)

半世紀過ぎてからGIDでMTFだと診断された人です。化粧品のアンバサダーモデルもやってたりします(*´∀`*)

MTF日記(98回目) GIDの仕事の環境について(私の場合)

前回、同級生や友人について、あらためて少し書いてみたので、GIDがカムアウトして働いているという、現在の実際の環境について、少し書いてみようと思います。

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先日の私

 

当初、私は受診し始めてから職場にカムアウトして、所謂在職トランスの状態になりました。

ただ当時は受診中で、診断が出ることがわかってきた段階で、まだHRT治療なんかは始まっていなかったんです。

まぁ「薄々分かっていたよ。」的な扱いで、周囲の方は少なくとも表面的には、すんなりと受け止めて下さったというか…

取り敢えず何か凄く余所余所しくなったりした方は居なかった感じでした。

でも、内心困惑した方も多分いたのでしょうね💦

でもね、皆さん私に優しくて、私がそう感じるような事は殆ど無かったんです。

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在職でカミングアウトした頃

 

当時施設利用について、更衣室は別途空き部屋を用意してもらえましたが、急に一部屋作るわけにはいきませんから、当たり前ですがそこは更衣室とは言い難い場所で…

配慮いただいた有り難さと、特殊な人で申し訳ない気持ちと、変な場所で独りで着替える情けなさと、色々と複雑な心境だったのを覚えています。

現場の皆さんは優しかったけど、やっぱり在職でカミングアウトすると、こんな感じで私も周りの皆さんも色々とモヤモヤする事が出てきます。f:id:yutongk610:20230513225108j:image

当時の私をもう1枚

 

元々男性籍で働いていたわけですから、以前と同じような対応をされる方も当然いらっしゃって。

良い意味で同じようにしてくれてはいるんですけど、「あ、こういうのは不味かったかな…」みたいな顔をされたりすることも、時々あったり。

 

私としては「元々を知っている方だからしょうがない事だし、変に気を使い過ぎな対応してもらう方が、私も逆に申し訳ない気持ちになる」と思っていたので、それらによって傷付くような事は、あまり無かったんです。

どちらかというと、こちらから何も言わなくても、少し気を使わせてしまっていると言う方が、申し訳ないと感じていました。

 

後ちょっと嫌だったのは、本部の合同研修やなんかで、わざわざ男性用スーツを着たりするのは苦痛でした。

というのも、当時現場では女性職員として扱ってもらえても、本部籍は戸籍に準じて男性なわけで、法人本部関連は普段会わない人達相手に、私は男性扱いで行かなければならなかったのです。


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そんな頃の私

 

これが結構苦痛だった事は、私が辞める決断をした主因が介護問題だったにしても、これも複合的な一つの要因となって、一旦仕事を辞めて1から仕事場を変える事を決めたのだと思います。

 

それにしても現場ではとても良くしてもらっていたのに何故離職?

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離職届を出した頃の私

 

まだ移行中の私は、戸籍が変えられないので、現在はどこで働いてもカミングアウトが必要なわけですが、同じカミングアウトした中で働くといっても、実は職場を変えるとかなりの違いがあったのです。その理由を書いてみますね。

 

在職トランスの職場の場合

男性職員で働いていた時にも付き合いがあるので、こちらが希望するしないに関わらず、性別登録や容姿が変わると、やっぱり周りの対応が少し変わるわけです。

ただそれは、以前との対応の変化を意味しますよね。

 

対して、初めから女性職員として入職した場合

初めから容姿も変わらないし、周囲の方々の私に対する対応も、初めから変える必要がないのです。

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離職後、髪や服装に容赦が無くなった頃の私

 

勿論、SRS後の戸籍変更まで済まして、カミングアウトすること無く働くのが1番楽なんです。

でも、必ず移行期はあるわけで、今回の話は私みたいな移行中の人のお話。

 

私は女性職員として働き出してからまだ1年ちょっとしか経っていないし、まだ資金や親等の問題もあったりして移行期間中ですから、こういった面からも転職するのが、1番日常的な精神的負担が少ないであろうと考えたんです。

 

元々の職場の方は、本部の人以外は私を女性として扱ってくれて、とても良くして下さいました。

けど、やっぱり男性で働いていた時を知っている方々は、対応を少し変えてくださっているわけで…

知らない方々との関係の方が、私も周りの皆さんも気が楽かなーって感じたんです。

勿論転職してもね、前の職場のお友達は、今でもご飯食べたりするお友達のままですよ☺️

 

転職時は以前書きましたが、最初からGIDである事をお話して面接に挑みました。

スーツは勿論レディースで、履歴書の写真も勿論メイクしたもの。

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面接の日の私

 

念のため診断書も持参しました。

でもね、改名も済んでから転職したのもあって、企業グループの中でも初めてのトランスジェンダーとの事でしたが、面接時からとても暖かい対応をしていただけました。

実際の施設利用の対応等は以前書いたので割愛しますが、カミングアウトの範囲は、人事と事務、看護部だけとなりました。

これも施設利用と同じく、私が希望したわけではなく、会社に配慮していただいた形です。

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初出勤日の私

 

だからね、現在の職場では性別に関して、仕事中はあまりストレス無く生活出来ていると思います。f:id:yutongk610:20230513231628j:image

まぁ、転職してすぐにクラスターでこうなったわけで、感染管理で別のストレスはありましたが🙃

 

人によって、転職なんて出来ないよ…という方も勿論いらっしゃるとは理解していますが、私の場合は収入が減ってでも環境を変える事は、精神的にはとてもプラスになったと思っています。