2021年10月のお話
先ずはこの月のB面
これは仕事場での写真なので、こんな感じで通勤していました。
私はB面をA面に近づけるスタイルですから、わりと感覚的には常時女装に近い感じの暮らしです。
そりゃあ雨さんにはB面なんて無いって言われたりしますよね笑
でもメイクしてない、バスト盛らないは、私的にはB面で、仕事場や実家はこれでいってました。
この月はまだまだ父の事で、事務手続き、相続、母のケア、自分の不眠等と相まって、仕事でもcovidでのオペレーション増加もあり、本当に酷く疲弊していました。
この頃の日記の主体はmixiでしたが、SNS自体の主体だったInstagramや日記の主体のmixiを、父の死後少しお休みしたりしていました。
そんな折、mixiのフレンドさんが疲弊している私を心配して下さって、気晴らしに誘って下さいました。
父の事があってから3週間くらいだったでしょうか。
東京駅近くのクラブで行われるジャズコンサートに招待して下さったんです。
この方は音楽関係の記者さんで、ディナーコンサートに誘って下さったんです。
奏者もとても有名な方だし、ドレスコードがありそうだし、結構悩んだんですが、色々疲れきっていた私は、お言葉に甘えて応じる事にしました。
彼は女性として私を誘ってくれているので、まぁ、実質デートなんですよね。
わかってはいましたが、ちょっと誰かに優しくして欲しかったのも本当で…
この方はいつも紳士的で、優しい言葉をかけて下さる方だったので、良い方だな〜って思っていたんです。
こんな感じで行きました。
これはA面笑
エスコートしていただいて、赤いカーペットを歩いてジャズコンサートへ。
ちゃんとエスコートされた事が無い私にはちょっと夢のような体験でした。
きちんと女性として扱ってもらえるのは、本当に元気が出る、素晴らしい体験だったと思います。
これまでは男性に誘われる時って、基本的にエッチを希望される感じでしたから、なかなか応じるのは難しかったんです。
だって、初対面からエロ目線とか、いくら私がマイノリティとはいえ、舐められた感じがして萎えますよね…笑
長年自身で封じていた性自認や性表現はこの一年半で、メイクから始まり、少し開放出来るようになっていっていたと思います。
それでも、年齢的にも外見的にも、劣等感の塊だったんですよね。
でも、きちんとエスコートされたという経験は、私が隠さずに性表現する為の大きな力になったと思います。
そして、この少し後に、モデルの2次オーディションになります。
これは、実は9月に日程の連絡があって、ちょうど父のことがあった直後だったんですよね。
オーディションの主催の方から
お悔やみの言葉
事情が事情だから辛かったら辞退しても大丈夫
今回辞退しても、他の商品でまたオーディションを開催するので、その時はシードにする。
等のお話をいただきました。
確かに寝ていなくて体調は悪かったけど、女性としてモデルオーディションに応募するなんて、私には一生に一度の冒険で、年齢的にもこれ一回の挑戦だったんですよね。
自己肯定の為の証としての応募で、1次通過だけで十分ではあったんですが、書類だけですから…
美容やメイクのプロからみた私は実際にどうなのかは凄く興味もあるし、2次オーディションに参加しますって回答しました。
Twitterで見るような綺麗な方ってあんまりみた事が無かったし、そういう人にも会えるのかなって笑
オーディションは新宿の事務所で面接だったんですが、普段の雨桐さんの格好で来て下さいって言われて…
ワンピースやスカートでちょっと女性らしくして行こうか悩んだんですが、いつも中性と女性を行き来していた私は、最初で最後だし、やっぱりいつもの雰囲気で行こう!と思いました。
こんな格好で行ってきましたよ。
下はやっぱりいつものデニムにしました。
コンサートの時みたいなフェミニンな格好に振ろうか悩んだのも事実なんですが…
10月半ばだけど、当日は夏日だったんですよね笑
だからこんな薄着で行った感じです(^_^;)
2次オーディションでは写真も撮られて、後で送られてくる写真をTwitterにあげて欲しいと言われました。
私の我流のメイクについては、私が女装スタジオさんとかに教わったことがなく、2年弱独学でやっていること、今使っているcosmeについて話しました。
独りでやって、その期間でこれだけ出来れば上々だと褒めていただけました。
自分でメイク出来る人は有り難いって(*´∀`*)
加えて終始、顔が小さい顔が小さい!って褒めていただけました笑 そうなんですかね?
女子力を上げる為のメイクのアドバイスや、ヘアケアのアドバイスもいただいて、凄く嬉しかったです。
私は歳だし、Twitterのフォロワーさんも少ないから、販促的にも結果はダメそうだけど、本当にオーディションに参加して良かったな〜って、涙が出たのを覚えてます。
嬉しくて泣けるなんてあんまりないですからね笑
これはアドバイスいただいてモチベーション上がりまくりで、翌日もフルメイクして撮った渾身の1枚笑
10月の前半はこんな感じで、とても忙しくてとても奇跡的な体験を沢山出来た日々でした。
今まで卑下するばかりで隠したかった自分の性自認や性表現でしたが、この年の夏からの一連の体験は、少しづつ私の自信になっていました。
この10月のコンサート、そしてこの2次オーディションへの参加は、自身の性表現を肯定的に捉えられる大きな材料になったと思います。
自分の性自認を許せる気持ちも、この頃にはしっかり持てるようになってきたんです。