先日ね、凄く嬉しくて、凄く有り難い事があったので、記録しておきます。
私が今、在籍している会社は結構古い会社でね、元々コロナ前までは、海外まで行くような社員旅行制度があったらしいです。
本社は冠婚葬祭事業スタートの会社なので、近年は結構コロナ禍の減益ダメージが大きかったのと、勿論減益だけじゃなく、コロナ禍の為に、ここ最近は社員旅行が無くなって3年以上経過していたというわけです。
私が転職したのは昨年なので、当然社員旅行なんて無いですし(そもそも今どきある方が珍しいので)元々社員旅行があったなんて事実も知らなかったんですけどね😅
まぁでもね、クリスマスにケーキやらシャンパンやら会社から貰えたり、今どき珍しい会社だなーとは思っていたんです。
で、最近になってちょっと通達がありまして。
まだ収益は正常化していないけど、今年の秋から社員旅行を小規模ながら復活させるので、参加、不参加の意思表示をして、参加の場合は4か所の中から希望の場所と希望の日程を選んで下さいとのこと。
行き先見てみたら、温泉地が2箇所でこの2箇所は泊まり。
日帰りも2箇所あって、ミュージカル観るコースとかバスツアー的なものとかでした。
通達見た昔からいる先輩看護師さんなんかは「行き先ショボくなってるー!まぁまだ仕方ないかー」みたいな感じでワイワイしてたの。
「でも班が分かれるとはいえ、何人か一緒にみんなで旅行行けるのはやっぱり楽しいよねー」とか
「前は誰と誰がどこどこに一緒に行って、こんな風に楽しかった。」とか話して盛り上がってたんです。
私はね、へーってニコニコしながら傍で聞いてたんですけど…
★「◎◎さん同じとこにいかない?
行きたいとこある?どっちの温泉が良い?」
って聞かれてしまって…
私は入職するにあたり、施設利用の事もあるから、会社の人事、事務と、直接施設利用等に関わる看護部だけにはカミングアウトして入職しているわけです。
でも、全ての方にカムアウトしているわけではないし、何より私はまだ未オペなわけです。
だからね、聞かれた時に
◎「ごめんなさい。
私温泉は…ほら、まだ手術出来ていないから貸し切りしか入れないし、お部屋割も本社登録は戸籍のままだから、もし相部屋男性とかになったら困るし…
だから日帰りのやつどちらかにしようと思って。」
って答えたの。
そしたらね
★「え?!大丈夫じゃない?◎◎さん私と同部屋で行こうよ。」と主任さん。
もう1人の方もね
◆「私も◎◎ちゃんと相部屋全然良いよ!寧ろ夜通し語り合いたい笑」
って言ってくれて。
凄く嬉しかったけど、私は
◎「あ…ありがとうございます。
でもほら、旦那様が聞いたら嫌かも知れないし…お風呂もね、本当まだ入れないから…」って言ったの。
そこからはこんな感じ
★「お風呂かー。私は旦那も今はいないし笑
◎◎さんなら別に平気だけど」
◎「いやいやいや、駄目ですよ…
主任が平気でも、そもそも大浴場とか他の方もいるじゃないですか。それに私自身も嫌ですよ…」
★「下だけ隠して入ったら大丈夫じゃない?」
◎「駄目ですって!大丈夫じゃないです!」
◆「◎ちゃんならいけるんじゃない?駄目?」
◎「だーめーでーす!無理ですってば…」
★「うーん…駄目かなー?みんな近くにいたら大丈夫じゃないかな…
そうだ。内風呂あるんじゃない?」
◆「あーそうかも。貸し切りとかもあるんじゃない?」
◎「いやいやいや…」
★「うーん…私はいけると思うけど、そうかー。
あんま深く考えて無かったなー。
まぁ温泉行って内風呂だけになっちゃったら、確かに可哀想だよね。
でもほら、ご飯とかもあるし、部屋でお酒飲んでグダグダ話したりさ笑
◎◎さんも行き先合わせて一緒に行けたら楽しいなーって単純に思ったんだよね。」
◎「なんか…ありがとうございます。
お気持ちはとても嬉しいです。
大浴場みたいなところは手術済むまで絶対入りませんけど…
今回の行き先は、ちょっと考えさせて下さい。」
★「うん、でも一緒に行ったらきっと楽しいからさ、考えといて」
◆「うんうん」
◎「考えておきます…」
こんなような会話があってね、じゃあまた明日ーお疲れ様ーって帰ったんですけど、帰りの車で自然に涙が出ちゃった。
有り難くてね。
勿論、まだ頑張っても2年くらいは手術出来ない環境の自分が悲しい気持ちも沢山あるんだけれど。
随分信用してもらえてるんだなーって言う気持ちもあって。
マイノリティフレンドリーみたいな人でも、こんな風に言ってくれる人ってそういないんじゃないかなって思ったの。
日々の暮しの中で、カミングアウトしていない人に普通に女性として扱われるのとはまた違って、私がGIDでまだ未オペであると伝えた方に、こんな風に受け入れてもらえているんだなーって感じて、とても感動してしまったの。
社会的にはちょっと受け入れにくい話で、法的にも彼女達の言うようには勿論出来ないのだけれど、私を良く知って下さっている方々が、GIDについて色々詳しいわけでも無いのに、あまり気にせずに私と仲良くしてくれているのが改めて伝わってきて。
私は本当に嬉しかった。
SNSでは私も色々凹んで、消えてしまいたくなるような言葉を目にすることばかりで、度々悲しくなることが多いけれど、こんな方々に囲まれて働けていて、私は本当に恵まれていて幸せなんだなーと思います。
社内だけでもね、4桁単位の人がいますから、もし全員に私の事を伝えたら、とても批判的だったり、差別的な人も、中にはいるのかもしれません。
でもね、一緒に働いて、日常的に私と接している身近な彼女達は、いつも普通に接してくれている。
勿論近く無い部署の方々も、たまにしか会わないようなよく知らない方々も、少なくともみんな表面的には普通に接してくれている。
そして身近な方々は、今回のように普通ではないくらい、とても親しく接してくれている。
そんな優しいみんなに迷惑かけたり、気を遣わせたりしないように
期待や信用を裏切らなぃように
これからも誠実に頑張ろうって、凄く思えた出来事でした。
みんな挫けちゃ駄目だよ。
ちゃんと頑張っていれば、良い人いっぱいいるからね。