雨桐悠生 雨さんの軌跡 (女性として生きる事を選択した人の奇跡)

半世紀過ぎてからGIDでMTFだと診断された人です。化粧品のアンバサダーモデルもやってたりします(*´∀`*)

MTF日記(3回目)メイク開始から始まる歩み

前回書いた記事のように、2020年の新年からメイクの練習を始めます。

 

初めてメイクをした時は、アイメイクから始めて、前回載せた写真のような感じで楽しんでいました。

 

そう、とても楽しかったんです。

 

始めてファンデーション使った時は、下地の知識もなく、ただ塗りたくって粉浮きしたり、やりながら寄れたり、睫毛が肌色になったり笑

 

失敗するのも楽しかったんですよね。 

 

当時の医療現場では、年始からSARSやMARSの時のような警戒感を持って、戦々恐々とした感じで、実際にダイヤモンドプリンセスの報道あたりから、日本での蔓延を意識するようになりました。

どうやって対応するか等を話したり、スタンダードプリコーションの確認を改めて確認、チェックを行なったりしていました。

 

そんなピリピリした生活の中で、メイクを始めた事が救いになっていて、段々と精神的にも落ち着き、何とか仕事をしていたような気がします。

 

時々聞かれるのですが、メイク開始前の中性的な感じってどんな感じだったのか?ということなんですが、ちょっと当時の写真を載せてみます。
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あんまりノーメイクの写真ないんですが、2020年の中頃は、こんな感じで仕事に行ったり、買い物に行ったりしていました。

今見ても、当時自分が考えていた中性的な雰囲気には近づけているような気がします笑

 

まぁ、中性的な姿でありたい(女性的でいたいけど、それは社会的に難しいと考えていました。)と思っていたんですけど…

仕事もありますし、あまりに逸脱しないように!と自分を戒めながらしていた感じです。(。ŏ﹏ŏ)

 

性別違和は小さい頃からずっと抱えていましたが、私の若い頃はずっと、長い長い間、あからさまに表現出来るような環境、時代ではありませんでしたから…

だから若い人達の男の娘とかを見ると、早くからオープンに出来て羨ましいな〜と思ったり、自分の過ごしてきた人生と比べて少し後悔したり笑

時代が変わって良かったね〜と嬉しくなったりしていました。

 

この頃には私服の殆どがレディースに変わっていて、これが自分に出来る精一杯の自己表現であり、性自認をオープンに出来ない日常への、精一杯の抵抗だったように思います。

 

ただ、そんな中でこの2020年からは、メイクを家で練習し始めているわけです。

そりゃあ嬉しいですよね(^_^;)

 

半年以上過ぎた夏頃には、最初に集めた100均のコスメが底見えしてきて、ドラッグストアでコスメを買い集めるようになっていました。

CANMAKEとか、CEZANNEが多かったかな?

 

段々と使い方がわかってくると、新たに欲しいものが出てきたり、要らないものが出てきたりして、手持ちのコスメにも好みが出てくるようになりました。

 

段々とメイクが形になってくると、ちょっとフル女装してみようかと考え始めます。

 

まあ、元々そうしたかった性自認ですし、メイクが形になってきている。

加えて私の服はボーイッシュなコーデ向きが多いとはいえ、ほぼほぼ全部レディース。

 

これはメイクが形になったなら、服はちょっとコーデ弄れば、フル女装にならないかな?っておもったんです。

 

で、下着や、体型補正のパッドなんかもネットで購入し始めます。

普段の服にちょっとフェミニンなテイストわ混ぜて、体型補正すれば女性的な雰囲気で、出かけられるんじゃなかろうかと。

 

そして、今まで中性的であろうと気を使ってきたけど、もっと女性に寄せた方が、自分が精神的に安定する確信がありました。

メイクをすることで、休日にナイショでやれば大丈夫なんじゃないか?と。

 

まあ、欲がでてきたんでしょうね笑

 

で、本当にそうなのか?を検証するため、少しづつ服を買い足して、家の中で自撮りして、全体像を確認し始めます。

やっぱり少しバストを盛った方が見栄えが自然だなとか、ああ、これではちょっと違和感があるなとか、色々コーデを考えるのも楽しかったな。

 

で、意を決して

メイクをしたまま外出する為に、普段着の取り合わせを工夫して、出かける事にします。

 

その話は次回に笑